あの頃の君へ〜eternal love〜

すれ違う人々が2人を横目に
足早に通り過ぎていく。



どうやら俺たちは



若い恋人同士のケンカとでも
誤解されているのだろう。



『うるせーなぁ!』



『俺は王子様じゃねぇんだよ!!』



そして、



俺も素をさらけ出すように
彼女の心へ飛び込んでいった。



『これからどこ行くの?』



『撮影。』



『ふ〜ん!あっ、そうそう!
さっき言い忘れたんだけど…』



『あたし川崎のGAIAって
店で働いてるんだぁ〜!』



『だから今度飲みにきてよ♪』



『はぁ〜!?』



『お前俺に営業すんなよ。』



『いいじゃあ〜ん!』



『今度指名で行くからさ!』



彼女は俺の行く手を阻むように
しばらくその場を離れなかった。