あの頃の君へ〜eternal love〜

『さてはお前寝坊したな〜?』



『ホントにごめーん!!』



向こう側でバタバタと
慌てる姿が目に浮かび



可愛いさのあまり口元が緩んだ。



『ホントにごめんっ!』



『急いで支度するからっ!!』



『いいよ。ゆっくりしろって。』



『う、うん…。』



『でも、本当は怒ってるよね…!?』



『さぁ…!?どうかな?』



こんな時、俺はついつい
彼女をいじめたくなる。



思春期の男の子みたいに。



『支度出来たら電話して。』



『……う、うん。』



『武瑠、本当にごめんね…?』



『いいよ。じゃあ、また後で。』



美希の言葉を遮るように



俺はわざと怒ったフリをして
こちらから電話を切った。