『あの〜』



『私Men's style編集部の
"藤本“と申します。』



突然店にやってきた見知らぬ男に



俺は困惑しながら
両手で名刺を受け取った。



『実はですねっ!!』



『ウチの編集長の
石田という女性が…』



『ぜひとも西園寺さんを専属
モデルにとゴリ押ししてまして!』



『何とかウチの雑誌に
ご登場頂けないでしょうか?』



彼は終始低姿勢のまま



何度も俺を見上げては



まるで神でも拝むかのように
胸の前で両手を合わせた。



『いや、でも…そういうはちょっと、、』



俺はなかなか返答出来ずに
1人苦笑いを浮かべた。



それはまさに
青天の霹靂だった。



ただの平凡なホストが



ある日突然日の目を
見る事になったのだから。