意識がもうろうとする中、



かすかに目を開けると…



俺は病室のベッドに
横たわっていた。



『なんでこんな無茶するのよ!!』



『えっ……!?』



戸惑う俺とは正反対に
彼女は目に涙を浮かべていた。



その表情は、



今にも泣き出してしまいそうで…



『そんな顔すんなよ。』



俺は右手を伸ばして
彼女の頬にそっと触れた。



『なんで俺…』



『こんなところに…?』



俺が視線を合わせても、



美希の表情は悲しそうなまま
変わる事はなかった。



『…飛龍さんから電話が来たの。』



『武瑠が仕事中に
店で倒れたって!』



『、、俺が…?』