今からちょうど10日前の事。



"ここは何処だ…?"



全てが真っ白で何も見えない。



音もなく、風もない…



そんな不思議な空間に
俺は1人迷い込んでいた。



"早くここから出ないと!"



そうして出口を求めて
さまよっていた時…



ふと向こう側へ目をやると、



小さな泉から天へと届く
眩しい光が差し込んでいた。



俺はその光に導かれるように
一歩ずつそこへ近づいていった。



すると、



遠くの方から



誰かが俺を呼んでいる
声が聞こえてきた。



『武瑠(たける)っ!!』



『武瑠っ!しっかりして!!』



『………んっ、、』



『、、美希(みき)……?』