一瞬時が止まったかと思った。



あまりにも衝撃的過ぎて。



俺にはやっぱり
受け入れられなかった。



『何がNo.1 だよ。くだらねぇ。
そもそも俺は接客業がキライなんだ!』



『ましてや…』



『女騙して金巻き上げるような
最低な仕事…俺には出来ない。』



『じゃあな!オッサン。』



彼からすぐに視線を逸らすと



俺は最悪な捨て台詞を吐き捨てて
すぐにその場を離れた。



『…待ってくれ!!』



『もしも、気が向いたら
ここに電話してくれないか?』



彼が胸ポケットに手を伸ばして
俺に1枚の名刺を差し出した。



それにはこう書かれていた。



"eternal 店長 飛龍 大将(だいすけ)"



『君が来てくれるまで
気長に待ってるよ。』



『それじゃあ。』



彼は優しい微笑みだけを残して
すぐに繁華街へと消えていった。



あんなに酷い態度を取ったというのに…



その後ろ姿はまるで勝利者のように
自信というオーラで満ち溢れていた。