あの頃の君へ〜eternal love〜

『店を辞めたら…』



『もう何の肩書きもない
"ただの男"に戻るだけだよ。』



そしてきっと、すぐに忘れられる。



まるで何事もなかったかのように。



『そんな事ないわ…!』



『あなたはずっと、
ずっとこの街のNo.1よ?』



『少なくとも私はそう思ってる。』



彼女は俺の手を取り自身の頬に当て
こう続けた。



『私はどんなあなたも愛してる。だから、
これからは"私だけの蓮"でいて欲しいの。』



『そんなのあなたはお見通しでしょ?』



『ああ。もちろん。』



『これからもずっと…側にいるよ。』



薄っすらと笑みだけを残して



俺は飛龍さんからの移動のサインを
受け取った。