あの頃の君へ〜eternal love〜

『本当いつ見ても綺麗よね。』



『ああ。眩しいくらいにな。』



車を停めて



俺たちは橋の上から
横浜の夜景を一望した。



ライトアップされた巨大な観覧車。



天まで届きそうなほど高い高層ビルや
美しい建物にばかり囲まれて輝く海。



この街で生まれてこの街で育った。



俺はこれからも変わる事なく
永遠にここを愛し続けるだろう。



『私ね…』



『ずっとここに来るのが夢だったの。』



成美さんの綺麗な巻き髪が
風に吹かれてふわりと揺れた。



気持ちの良い軽やかな風だった。



『私の生まれ育った町は
山に囲まれた何もない田舎でね。』



『私は小さな頃から
ずっとこの景色に憧れてた。』



『だから、いつか必ずここで成功
するんだ!って心に決めたのよ。』