『由里子…ごめん。ごめんね。
もっと早く由里子に言わなきゃいけなかったのに……
私、ずっと言えなくて』
『良いんだよ。
沙奈の言えなかった気持ちは充分に私分かるから。
私が卓くんを好きなのに沙奈は気付いて言えなかったんでしょ?
その優しさの方が私は嬉しいよ
私を思っての事だもんね。
でもね卓くんが沙奈を好きでも私、卓くんを好きでいても良いかな?』
気がつくと私達は抱き合って泣いていた
『どうしたんだよ沙奈も由里子ちゃんも』
卓が不思議な顔をして言って来た
私も由里子も顔を見合わせて笑って、何でもないよって大笑いをした
『変なの』
卓はもっと不思議な顔をしてた
そして異様な雰囲気にお兄ちゃんと千夏さんがやって来た


