『提案があるんだけど……』 卓が、運転席に身を乗り出しながら言う。 『なんだよ。 お前の提案は、いつも突然すぎんだよ』 運転しながら呆れ口調で返す、お兄ちゃん。 『まぁ良いじゃん。 突然だから提案って言うんじゃねぇの。 ……… でさぁ、今日、この亜町で告白しないか?兄貴!!』 『はっ?何、言ってんだ、お前は?』 『だ~から、沙奈の本当のお父さんと面会した後に、沙奈の生まれたこの亜町で沙奈に俺と兄貴とで告白しよぜ』