────キィンキィン あちこちから刀がぶつかり合う音がする。 皆が戦ってる証拠だ。 「おいっ!平助!大丈夫か!」 ────まさか。 斬られた? 私は急いで藤堂さんのもとへ向かった。 「大丈夫ですか!?」 「………こんなの…かす…り傷だ…っての…」 そういう藤堂さんの顔は、とても苦しそうだった。 私は、力を使うことにした。 治せるかはわからない。けど。 少しでいい。 ────少しでも、彼らの役に立ちたい。