「っ……痛っ………」
 

突如私の頭に激痛が襲ってきた。


激痛とともに、頭に響いてくる声。


「舞花さん!?大丈夫ですか!?」


突然頭を押さえてうずくまった私を見て、沖田さんは心配するように言った。


─────舞花。


この声は………華南?


─────“今”は何もしないで、舞花。


今は?って、どういうこと?


─────夜まで、待ちなさい。


それを境に、頭痛は消えた。
 

声も、消えた。
 

「すみません……。部屋に……戻っても…いいですか?」


「わかった。総司、そいつを部屋に連れて行け。」


「わかりました。舞花さん。部屋に戻りましょう。」


私は沖田さんと共に蔵を出た。


蔵に行かなければよかったと今になって後悔する。


血の匂いでフラフラになるなんて、私ってまだまだだなぁ。


人を斬ったことのない私が拷問なんて、今考えたらおかしいよね。


土方さんはすごく汗をかいていた。


ずっと、拷問していたのかと思うと、複雑な気持ちになる。