「ハァ…ハァ…」
ふう、なんとか追いついた。
それより。
「沖田さん!私着物は必要ないですから!」
「どうしてですか?」
「どうしてって…皆さんのお古があるじゃないですか。」
「でも大きさ合ってませんよね?なら、買いましょう。」
「え、ちょ、あの!」
沖田さんはお店のなかに入ってしまった。
仕方なく、私はお店に入る。
「沖田さーん!」
「女将さん。この子に合う着物何着かお願いできますか?」
「へぇ、少々お待ちを」
「沖田さんっ結構ですから!」
沖田さんは早々と注文を済ませていた。
もはや拒否できない状況。
仕方ない、買おう。
でも、少しだけだからね!?
「お待たせしました。こちらなんかお嬢さんに似合うんやないの?」
女将さんは10着ほどの着物と袴を持ってきた。
てか待って。私今男装してるんだけど。
お古の着物と袴着てるし、髪も高く結ってるし(ちなみに腰くらいある)、刀も腰に差してる。
でも、わかるものなのかな……?



