それはそうだけど、私は桐沢のせいだなんて思ってない。


いじめなんて、中学のときはずっと続いていたし、今さらだし。


“桐沢のお気に入り”という勝手な思い込みから始まった、今のいじめ。


ただ幼なじみってだけで、普段は全く話さないし、目も合わせない。


ただ帰りに偶然会えば、一緒に帰るってだけ。


多分、それがダメだったのかな。


「別に、今さらでしょ?」


「そうだけどよ……俺、ずっとお前を助けてやれなかったし、罪悪感っつーのがすっげーあるんだよ」


「罪悪感なんて感じなくていいよ。
私はいじめには慣れてるし、今さらなにかを変えようとは思ってないからさ。
ま、さすがに自殺はもうしないけどね?」