─────浅葱が倒れてから3日後。
花翼は1人、ある部屋で書物を漁っていた。
それは、あの呪術に関するもの。
「花翼様、そろそろお休みになられては…………」
屋敷の人間は花翼に休むよう言っているが、全く聞く耳を持たないのだ。
3日3晩休むことなく、花翼は書物を読み続けた。
しかし、わかったことは何一つとしてなかった。
「花翼」
不意に後ろから聞こえてきた声に、花翼はゆっくりと振り向く。
「休まないと駄目だろう?ろくに睡眠もとっていないそうじゃないか。」
「儚月殿……………」
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