「結局なにもわからないままね………」
あれから色々な方法で二人の変化について調べたが、何一つ収穫はなかった。
浅葱が帰ってくるまであと2週間ほど。
はやく帰ってきてほしい、と花翼は思う。
そのとき、門の方で何か騒いでいるかのような声が聞こえた。
花翼はもしかしたら、と思い門へと向かった。
門へ向かうと、そこには数人の貴族といる浅葱の姿があった。
「浅葱殿!」
花翼は浅葱に駆け寄った。
「花翼。予定よりはやく帰れた。待たせてすまないな。」
「いいえ、そんなことはありません。無事にお戻りできただけでも嬉しいのです。」
「そんなことを言うお前はお人好しだな。」
お人好し。
村ではよく言われた。