「あっつー...」

ワシワシワシワシ


外に出ると
本気で感じる夏の暑さ。
汗が額に流れてしまう。


俺が夏嫌いになったのは
いつだったか...5歳の頃だ。
ちょいと昔話でもしようか。



俺は母親に一度、
殺されかけたとでも言おうか。

そんなに生々しいことではないが、
俺にとっては結構なトラウマ。


母親が車で待っててねと言ったので
素直に待っていた。

でもそのせいで脱水症状をおこした。

1時間ほど、気温34℃の中。
ひたすら汗が止まらない。
あと息が切れる。
吐き気がする。
視界がぼやけ、意識も遠くなり
気づいたら病院のベッドの上。


死ぬかと思った。



まあそんな感じ。
俺は真面目に夏嫌い。



「あ~早く夏よ終われ...」

さっきの用事というのは
簡単に言えば、
親父の仕事のお手伝い。

土木作業なんだがな。

バイトはまだ労働基準なんたらで
ダメらしいから、
お手伝いと言う名目で
1時間500円貰ってる。