「そうだったのね。 じゃあ、今この国の経済を担っている旧家はどこか知らない?」 いきなり勉強の話に入ったので慌ててカップを置き、姿勢を正す。 「えっと・・わからないです。」 経済には興味が持てず、本を読むのも避けていたので、ぽっかり穴が空いたように何も知らないのだ。 無関心とは恐ろしいものである。 「名前は聞いたことあるかしら? フレッチャーという家よ。」