その間に杖を一振りし、部屋から勉強道具も呼び寄せておく。 「あなたたち兄妹はそろって器用なのね。」 クッキーを一口食べたナツキさんは、少し驚いた顔をしていた。 「完璧主義なだけだと思います。 私は料理できないけど・・」 「へえー、ミユウちゃんにも苦手なことはあるのね!」 ナツキさんは心底意外そうな顔をしていた。 「もちろん、ありますよ。経済とか、その手の話も苦手だし。」