「呪文の綴じ目が甘いが、まあ合格だろう。」 その日の夜、ミナトが帰って夕飯を食べた後、ミユウは完成したウサギ版レーナードを見せていた。 なんとか合格点がもらえたようだ。 綴じ目が甘いのは、2度失敗した呪文の痕跡が残っているせいだ。 この 「綴じ目」を完璧にできれば術の気配を限りなく消すことができる。 しかし、ミユウが気がかりなのは別のことだった。