うつくしいもの


私はベッドに腰掛け、
そっと涼雅の髪に触れてみた


見た目は黒くさらさらとしていたけど、

男の人の髪なんだな、って思うような固さが有った



目にかかりそうな髪を、手でかきあげてみる



長くはないけど、うなじの方の髪も手ですいてみる




「――俺、寝てた」


重そうな瞼を少し開き、私を見る




「起こしてごめんなさ――」


私がそう謝るのも聞かずに、
涼雅は私を自分の方へと引きずり込むと、

腕と足で私の体に纏わりつく