うつくしいもの


全ての曲目を歌いあげて、私達は1度ステージからはけた




「――涼雅に聴こえるくらい、
精一杯歌おう」



実際に歌うのは私一人だけど、
優雅も准一や仁志だって歌っている



私一人じゃ、歌えない




「頑張ろうな!」


准一は、優雅の背中を強く叩く


優雅から笑みが溢れる




「俺もあの曲大好きだから」


その仁志の言葉に優雅は頷くと、

涙を耐えるように、俯いた