「あの新曲を優雅に盗まれたと騒いだ次は、これか?
彼は優雅、お前を陥れたいのか?
才能のない人間は、そうやって足を引っ張る事ばかりする」
寺岡さんは、最近のハードなスケージュールもあってか、
相当苛立っているのが分かる
涼雅の事だけで、機嫌が悪いわけではないだろう
「――お前、何言ってんだよ?」
その優雅の言葉に、この場に居た全員が耳を疑った
「誰が才能ないんだよ?
兄貴は、あんたなんかより才能あるだろ?!
それが気に入らなくて、あんたは兄貴を……。
才能のない人間は、足を引っ張る事ばかり、か。
お前の事じゃんかよ!」
そう言って、優雅は寺岡さんに殴りかかろうとした
だけど、近くに居た准一が、
優雅を身を挺して止めている



