直接涼雅の事を伝えていないスタッフの人達も、
朝一のニュースで何があったかを知っている
“――人気バンドPINK STRIPPER優雅の実の兄、交通事故死?!――”
そんなテロップが目に入って、
私はそのテレビをすぐに消した
「――優雅、大丈夫?」
きっと、准一や仁志、他の人達も同じ事を思っている
私が、一番にそれを訊いた
「えっ?ああ。
兄貴、けっこう綺麗な顔して眠ってた。
交通事故とかだから、見れないような姿だったらどうしようか、って思ってたけど……。
顔も、あの長い指も綺麗なままだったよ」
優雅は自分の手の平を見ているが、
きっと、その手で最後に涼雅の手に触れたのだろう
才能に満ち溢れていた、その手に



