うつくしいもの


「断る理由は、俺のプライドを守る為に、
寺岡さんに言った事で通して。

ただ、君を今日ここに呼んだのは、そうやって本当の事を話して謝りたく――」



「謝ってなんかいらないです!!

秋原さんが断る理由なんて、どうでもいい!

優雅を、助けて!!」


話しを遮り、

すがるように秋原さんの腕をつかんでいた



冷静になると、
ゆっくりとその手を離した





「優雅……。

あのギターの子が曲書いてんだっけ?
確かに、俺ならもっと売れる曲書ける。

はっきり言って、曲を書く才能はないよね?
プレーヤーとしては、悪くないけど」


躊躇いもなく、

秋原さんはそんな風に言葉を吐く




自分に対してだけじゃなくて、

この人は他人に対しても容赦ないんだ