◇ その後話していると、 准一が神楽(カグラ) と言う珍しい名字だと知る 仁志が、河瀬(カワセ)と言う名字で、 私の川瀬(カワセ)と言う名字と漢字は違うけど同じカワセと知り、 その偶然に縁を感じた 「――遅れてすみません!」 会議室のドアを勢いよく開けて、 息を切らしながら入って来たその人物に、 私は絶句した 目を大きく見開いてしまう――… その相手は、私がよく知っている人物 「ギターが、やっと来たか」 一人退屈そうにパイプ椅子に座り込んでいた寺岡さんが、 立ち上がった