最悪から最愛へ

「紺野?帰るぞ。店に車止めて来たから、店まで歩けよ。歩けるか?」


ラックスストアの駐車場に車があるので、そこまで歩かなければならない。


峻は、ふらつく渚の腕を持って支える。


「大丈夫です。一人で歩けますよ」


足元はふらついていても、意識はしっかりしているようだ。ただ、眠いだけである。


「でも、車に乗ったら、寝てしまうかもしれないです」


「じゃあ、なにで帰るんだ?歩いて帰るには、遠いだろ?」


もう電車は、動いていない時間だ。タクシーで帰るしか方法はないが、タクシーでも寝てしまう危険がある。


「んー、どうしましょう…」


「とりあえず、送ってやるよ。寝てしまったら、起こすから、ちゃんと起きろよ。分かってるか?」


渚にちゃんと起きれる自信はない。でも、起こしてもらえば、起きれるかもしれない。

ふらつく渚は、峻の腕に掴まって車まで歩いた。