最悪から最愛へ

頭痛だとか腹痛だとか、それなりの理由をつけて休む。先日、腹痛で欠勤したはずなのに、居酒屋で合コンしていたという目撃情報があって、その噂はあっという間に広まった。

本人だけがばれていないと思っている。渚は、欠勤以外の勤務姿勢が悪くないことから、注意をしないでしばらく様子を見ることにした。

田中くんのずる休み情報は、もちろん峻の耳に入っている。本来なら、レジ部門のチーフである渚に真相を確認して、注意をしなければならない。

だけど、峻もとりあえず様子を見ることにした。渚と相談するのが面倒だという本音は内緒だ。


「いらっしゃいませ。お待たせいたしました」


4時から始まった夕市は、目玉商品が卵や野菜ということもあり、多くの人が来店した。レジも早々と行列が出来る。早く会計を済ませたい客が苛立って見ているのを感じた。

応援の必要がある…渚はマイクを使って、応援要請のアナウンスを流した。