最悪から最愛へ

「あの…私、帰ります」


渚は上半身を起こした。


「後で送ってやるから、もう少し寝てろよ」


「でも、家に帰って、シャワーを浴びたくて…」


「あー、お前、汗かいているものな」


峻は、渚をベッドに運んだ時に汗ばんでいたことを思い出す。


「シャワー、使っていいよ。タオルも適当に使っていいから」


「じゃあ…お借りします」


渚は、下半身にタオルケットを巻いたままでベッドから降りる。タオルケットを踏まないようにと持ち上げて、ドアへ向かう。


「おい、タオルケットは置いていけよ」


「でも」


タオルケットを取ったら、下着姿になってしまう。


「お前のパンツはもう見た。今さら、隠しても無駄だと思うけど」


「でも…じゃあ、あっち向いてください」


峻が背中を向けた瞬間、渚はタオルケットをベッドへ投げて、急いで部屋の外へ出た。