最悪から最愛へ

今いる場所がホテルではないことに一瞬ホッとしたけど、峻の部屋であることに安心出来はしない。


「おい。まだ5時にもなっていない。寝かせてくれよ」


ベッド脇にある目覚まし時計で現在の時刻を確認した峻は、睡眠を妨げられたことに不機嫌だ。


「あ、ごめんなさい」


峻が背中を向けて、再び寝たので、渚も峻に背中を向けて寝転がる。

かかっていたタオルケットは、腰に巻き付けた。スカートが皺にならないようにと、峻が配慮して脱がせたから、下着姿だったのだ。寝転がるけど、この状況で渚は寝れるわけがなかった。

汗で身体がべた付いている。シャワーを浴びたい…家に帰りたい…このまま、黙って帰ったら怒られるかな?


「店長…」


寝ていると思われる峻に身体を向けて、恐る恐る声をかけてみる。まずは首だけが渚に向いた。


「何だ?」


身体も渚へ向く。