最悪から最愛へ

「えー。関係あるわよ。元カノと今カノの仲だし、峻のことをいろいろ教えてあげるのにー。まだきっと知らないこともあるでしょ?」


まだ知らないことが多くても、元彼女からの情報を誰が聞きたがるだろうか。そんな情報は欲しくないものだし、迷惑だ。峻はウーロン茶を飲みほして、財布から一万円札を出して、春佳の前に置いた。


「知らないことは俺が教えるから勝手なことはしないで。とにかく帰る。くれぐれも言っておくが、俺とお前は仕事以外ではもうなにも関係ない。だから、関わらないで」


「分かったわよ。はいはい、さっさと帰れば?お幸せに」


春佳は置かれた一万円札をひらひらさせる。

二人はお互い納得して、別れた。春佳はよりを戻したくて誘ったのではないし、未練も全然ない。ただ懐かしくなって、今の状況を報告しあいたいと思っただけだ。渚との仲が分かり、少し意地悪をしたくなったが。