最悪から最愛へ

「うわー、かわいい!私もこんな子が欲しい!」


「渚も早く結婚して、産めばいいのよ」


渚は休みの日に、江梨子の家に来ていた。産まれて2ヶ月になる赤ちゃんはまだふわふわしていて、かわいい。


「そう言われてもね…相手もいないし」


「何が不満なの?渚と店長さん、合うと思うよ」


江梨子は渚と峻のこれまでのことを聞いた上で、峻と付き合うことを勧める。ラックスストアの常連である江梨子は、誠実な対応をする峻に好感を持っていた。

だから、大事な親友である渚を峻になら任せられると思っている。


「不満は別にないんだけど。ただね…私の気持ちが向かないのよねー」


「それは店長さんに向かないんじゃなくて、恋愛しようという気持ちに向かないように抑えているんじゃないの?」


「んー、そうかもしれないけど。なかなか踏み切れないというか…」


渚は江梨子から赤ちゃんをそっと受け取る。腕の中の赤ちゃんは渚をじっと見る。