最悪から最愛へ

「ふぅ…疲れた」


峻の車で送ってもらった渚は無事に帰れたことを安心して、ベッドにうつ伏せで横たわった。流されてしまった部分もあるけど、思い留まれて良かったと思う。


一方、峻は…

「ふぅ…まだダメか…」


キスまではすんなりと受け入れてくれるけど、その先に進めない。返事もまだ保留。焦らないと決めていても、渚が欲しい気持ちは強くなるばかりで、我慢するのも限界になってきていた。

あとどのくらい待てばいいのか?

攻めが足りない?

俺になにか問題が?


気持ちを受け止めてもらえない原因を考える。


しかし、原因は峻にあるのではなく、渚の気持ちにある。


素直に受け入れなれないのは、過去の恋愛からきている。

最後の恋愛は三年前だった。結婚を意識していた相手だけに振られた衝撃はかなり大きかった。立ち直るにも時間がかかったし、三年経った今でも、思い出すと苦しくなる。