「閉じろ」 「…ん……」 今日ばっかりは素直に頷き、 頬が熱を帯びるのを感じながら目をつぶった。 「っあれ!?遥也?」 えっ…… 突然呼ばれた遥の名前にびっくりして、 私たちは近づいていた顔の距離を一気に離した。 「え……夏希?」 「やっぱり遥也だぁ!」 その夏希と呼ばれた女の子はこちらへ向かって歩いてきた。 な、何!? 誰!? 名前呼び…… 「久しぶりね!」 「ああ。」 夏希さんは親しそうに遥と話を始めた。