イチの小屋は、ルアンとその東隣のセシア王国の国境付近の林の中にある、木々が開けた草地に、ぽつん、と建っているそれは、なかなか絵になっていて、仕事から帰って来てそれを見ると、タリアはいつもほっ、とした。
イチが人里にでるのは、薬草を売りに行く時と、近くの村に病人が出た時くらいなので、それ以外はいつも家にいる。
特にこれといってやることがないイチにとって、薬草や山菜を林や山へ探しに行くのは、数少ない日課のひとつだった。
今日はそれに、ひとりのお供がいる。タリアが行ってもいいよ、と言ったのを機に、ラファルがついて来たのだ。本当に好奇心旺盛な子で、タリアが、イチに似ているね、と笑っていた。
南部だけあって、まだ豊富に繁っている木の葉が日の光を遮ってしまい、薄暗い林の中をイチは木ね根元や日陰なんかを見落としなく探しながら歩いていた。その前に後ろに、右に左に、ラファルがついて行く。
「面白いな〜。同じ植物でも、菜のつきえとかに随分違いがあるね」
「当たり前さ。人間に、誰ひとりとして同じ人がいないのと同じだよ」
イチが人里にでるのは、薬草を売りに行く時と、近くの村に病人が出た時くらいなので、それ以外はいつも家にいる。
特にこれといってやることがないイチにとって、薬草や山菜を林や山へ探しに行くのは、数少ない日課のひとつだった。
今日はそれに、ひとりのお供がいる。タリアが行ってもいいよ、と言ったのを機に、ラファルがついて来たのだ。本当に好奇心旺盛な子で、タリアが、イチに似ているね、と笑っていた。
南部だけあって、まだ豊富に繁っている木の葉が日の光を遮ってしまい、薄暗い林の中をイチは木ね根元や日陰なんかを見落としなく探しながら歩いていた。その前に後ろに、右に左に、ラファルがついて行く。
「面白いな〜。同じ植物でも、菜のつきえとかに随分違いがあるね」
「当たり前さ。人間に、誰ひとりとして同じ人がいないのと同じだよ」

