兄貴がミカエルになるとき

え、大好き? 不意な言葉にどきりとする。

「お兄さんの話をしている季咲良さんの顔、すごく嬉しそうだもん。でもそんなに優秀でカッコ良かったら、大好きなのは当たり前だね」

そうだ、兄妹なんだから兄を好きなのは当たり前だ。

私ったら何を焦っているんだろう、と考える反面、違うの、そんな優秀でカッコよくておまけに私に優しいトオ兄は、実は本当のお兄さんじゃないの、と言いたがっている自分もいた。

なんでそんな気持ちになるのか、自分でもよくわからない。

三品君のたわいない言葉で混乱するなんて。

今まで幸ちゃんにだって「あんな素敵なお兄さんがいたらドキドキしない? 好きにならない?」ってしょっちゅう言われていたけど、別になんとも思わなかったのに。

なんだか今は心が落ち着かない。

結局、その後もずっとトオ兄の話ばかりで終わってしまった。