兄貴がミカエルになるとき

「さすが、三品。あいつはモデルの半裸を見慣れているから、女の体も男の体も正確にスキャンしちゃうのよ」

「キャー」

私たちは一緒に悲鳴をあげた。

「幸男、そいつ、どんなやつ?」

「私の15年間の人生で一番かっこいいと思うのはトオルさんだけど、2番目が三品かな。ルックスというより、ほかの同級生にはないクールな感じがたまらない。その上金持ちだからモテるし、目を付けてる女も多いけど、彼自身はあんまり女子に興味がないみたい」

幸っちゃんは両の手のひらで頬を包み、夢見る少女のようにうっとりしたまなざして宙を見る。

「身長は?」

トオ兄が他人の身長を気にするのは珍しい。

「なんと180センチ! トオルさんより低いけど、咲季ちゃんより高いよ」

元同級生、そしてお気に入りの三品君の身長を、幸ちゃんは少し得意げに答えた。

それに対してトオ兄は、自分で質問しておきながら、まるでどうでもいいことのように「ふうん」と反応しただけだった。

それにしても「私より高い」は余計だろう。