兄貴がミカエルになるとき

それにしても、トオ兄はいったいどこから来たのだろう。

私たちは本当に、本当の兄妹じゃないのだろうか。

「よし、ここから少しジョグするか。日焼け止めは塗ったな。日差しが強いからサングラスをかけて、帽子もちゃんとかぶれ。」

そう言うとトオ兄はセントラルパークをノースに向かって走り出した。

セントラルパークの中では空気が変わる。

たくさんの木々と植物が多くの生物を引き寄せて、ここだけ別世界の気が流れているようだ。

マンハッタンにこの大きな公園がなかったら、この街の人たちはきっと窒息してしまう。

それくらいこの公園の空気は活力と癒しに満ちている。

大きな樫の木に丸々と太ったリスが駆け上っていった。

食べ物を隠しているのか、頬をぷーとふくらませてクリンとした目をキョロキョロさせている。

風に乗って、木々の緑と草の香りが運ばれてくる。