そう思った瞬間、ふっと風に背中を押される感覚がした。 身体が軽くなった。 何だろう、この感覚は。 俺は顔を上げた。 目の前にはゴールテープがあった。 あと一歩! あと一歩足を前に出せばいい。 そう思った瞬間、足が滑った。 やばい! そして、周りに砂埃が立った。