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4月。


日本に残った私はというと、西園寺家のある東京………ではなく実家のある茨城県に戻っていた。


何故わざわざ茨城県に戻ったのかというと、西園寺が居なくなったからではなく元々通っていた白樺学園に通う為だった。


元々、鵬龍学園は西園寺の力で入ったので、進路を決めるなら自分の実力で入った白樺学園で決めたいと思った。


西園寺は自分がアメリカに行っても屋敷に居て欲しかったみたいだけど、説得して戻ることを許してもらった。


そして、私は今日から高校3年生。


勿論、制服は以前来ていた物でお母さんが大事にしまってくれていたから綺麗なままだった。


制服に身を包んだ私は鏡で首もとに光る婚約指輪を確認する。


前にこの鏡で指輪を見ていた時は何も思わなかったけど、西園寺と再会して離れた今、唯一私たちを繋ぐのはこの婚約指輪だった。