やさしい悪魔




「ほら、席つけ〜」


だるそうに数学の先生が言う。


「今日の計算式はテストでるからちゃんと応用しておくんだぞ〜」


野次が飛び交う中、あたしはソウタ君とのことを考えていた。


今日ってことは、制服のまま?

こんな顔でソウタ君に会うなんて嫌だから、一度家に帰ってから……てのはないよね。


あ、そう言えばまだアキにこの事言ってなかった。


マサと四人であたしのお弁当箱を……みにいくのに……。


「あ、れ……?」


頭がボーッとする。

妄想しただけでこんなに視界が揺れるなんて、あたしどれだけお調子者なの?


こんなんコースケと変わらな……


「ミチ!先生にさされてるわよ、ミチ」


後ろの席の女の子があたしの名前を呼ぶ。


でも、待って。なんだか視界が……。


真っ白しろ……に遠のいていく……。



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