やさしい悪魔





「……」

「すんません、俺急いでて」

「あ、いえ。大丈夫です。私こそすみません。」


後ろにはソウタ君が迫っているというのに。

ここで話してたらバレてしまう!

……後で考えたら別にばれても良かったんだけどね。



「ねぇ、ミチ!早く行こーよ!」

「……あっうん。待って!」



低姿勢で物腰が柔らかい良い人だなぁ、なんて思いながらその場を後にした。

なんにも思わず、
このまま絡み合うこともなく、

やり過ごすはずだったのにーー。





「ミチか?!」





この一言が、

あたしの運命を大きく変え……るーー?