やさしい悪魔





遠いから小さいけど、ソウタ先輩だってすぐにわかる。

だてに毎日見てきたわけじゃないもん。


「ねぇ、アキ!見て!ソウタ先輩今日はワックスつけてない。
それに髪の毛にら何もつけてないよ。多分!」

「……」

「アキってば!ねぇ〜。返事くらいしな……」


言った後にハッと気づく。

静かに後ろを振り向くと、あたしの嬉しそうな顔を見てアキがニヤリと笑った。



「今の顔、ミチらしいよ」

「……」

「べつにコウスケを好きになるなっていってないよ。ミチが誰を好きになるのかなんて自由だし。
まぁ、ゆっくり決めなよ」

「……アキ」



あたしはやはりバカ、なんだ。