「やだよっ!恥ずかしいもん」 「えーから、えーから。誰も見てないって!」 「やだやだ、無理!」 「しゃーないな。俺がする」 積極的で、ムードメーカーで、バカがつくほどお人好し。 あたしだけには意地悪なんだけど、それがまた愛を感じていた。 ……当時はね。 「ミチ」 「ん?」 「また、おとんの転勤決まった」 関西から来たコウスケは転々と日本中を回るかのように、引越しばかり。 いわば、転勤族。 たまたま同じ中学になった時「一目惚れや」とコウスケに告白されたのだが。