やさしい悪魔




「リサーチしたけど、やっぱり彼女はいないらしいよ」


アキが苦い顔で微笑んだ。


そう、問題はそこなのよ。

彼女がいないのはいいけれど、いないからこそアプローチに困るの。

明らかに好きって事がバレちゃうじゃん。

そこから距離を置かれても困るから、何か別の方法をとらないといけないのだが。

でもまたあんな風に偶然ってものは、何度も起こらない。



「なに、あんた。ソウタ先輩にアタックしようとか考えてんの?」

「えっ?」



机に頬杖をつきながら言い放ったのは、アキだ。