やさしい悪魔




もう一度、お弁当に目をやると机の上に転がったあたしの箸が見えた。


……ない。

弁当が、あたしのお弁当がない!!


「なんで?!」


嫌な予感がしながら下を見ると、そこには大好物の焼きそばが散らばっていた。


「……あ」


全部ぐちゃぐちゃになってる……。


見るも無残なその光景に、あたしは言葉を失う。