やさしい悪魔






ドン!!


「きゃぁ!!」


強い衝撃が横からやってきた。

あたしの体はアキに当たり、椅子からずり落ちそうになった。


「……いったぁ」


あたしはすかさず体制を立て直す。


頭をポリポリとかきながらアキを見ると、何とも言えないような表情を浮かべていた。


え?なに、そんな顔して。

そんなに痛かった?


しかし、アキはあたしの前をゆっくりと指差した。