やさしい悪魔





ーー『誰も知らないからヒミツね』



ドキン、と胸が鳴った。

これは……
王子と、あたしのヒミツ?

二人きりの、ヒミツ……。


覚えておこう、ソウタ君はマヨネーズと唐辛子が死ぬほど好きって。


これはチャンスだ。

神様がくれたチャンスだ!

ここで仲良くならないと、多分もうこの後はないぞ。

そう……神様は言ってるんだと思う。



「あの!」

「ん〜?」



あぁ……
やっぱりこの人の横顔好きだな。




「王子は好きな子はいるんですか?」








…………ん?