都心から少し離れたところにある廃墟ビルの一室
そこには数人の男たちがいた




「……ねぇ、まだ見つかんないの?」

そう言ったのは、その部屋の真ん中にあるソファーに座る黒服の男

「それが、恐らくもうこの県にはいないらしくて………」

彼の仲間と思われる男がおそるおそる告げた


「ねーぇ友哉ぁ、随分前からその人のことを探してるけどそれって誰なのぉ?」

友哉と呼ばれた黒服の男に腕を絡めてくっついている女は上目遣いで見つめる


「んー…俺のすっごく大事な人かなー?」

男の発言の直後、女の表情が曇る

「…………友哉……ユイカ、こわい」

ソファーに寄りかかるように床に座り込んだ男が呟く

「レイくんは黙っててっ!!……っ友哉、アタシ友哉の彼女だよね?」

腕を強く引き、怒りのあまり大きな声で問い詰める


そんなユイカの姿をしばらく見つめ、ようやく口を開く

しかし…



「…………は?まっさかぁ、冗談やめてよユイカー。俺は“あの子”が一番欲しいって言わなかったっけ?」