彼の秘密と彼女の秘密



_凛_


瑠璃が辛そうにしているのに、僕は
手を繋いでいてあげる事しかできない。

自分の不甲斐なさが許せない。



「瑠璃様、もうすぐ頭が見えてきますよ。
あと少しです。頑張ってください」


瑠璃がいきむ。

それを合図のように、ポンッと生まれてきた。


「おぎゃぁぁぁぁーーー!!」


「凛様、瑠璃様、男の子ですよ」